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うさぎ座:エジプトやペルシャでは、この星座は蛇の形にも描かれ、オリオンに踏み砕かれる蛇を示しています。伝説からもこのうさぎは、オリオンが狩りの対象としています。オリオンの足の下にあり、踏みにじろうとしている位置にあることでもわかります。この星座は、敵対しているものの運命が尽きる日の近づいていることを示しています。これは、ヨハネの黙示録19章で預言されているように、最後の審判のしるしとして考えられています。

ふたご座:2人の若者が仲良くすわっています。1人は、右手に大きな棍棒をもち、1人は右手にハープ、左手に矢をもっています。その様子から、戦いの勝利をおさめた後のやすらぎのようにも見え、いざとなると戦いに出る用意ができているようにも見えます。聖書に基づく解釈では、この星座は、イエス・キリストと教会との結びつきを示しています。左側の頭にはカストルが輝き、右側の若者の頭にあるポルックスは、「悪の力から解放するために苦難を受ける者」の意味があります。キリストが、苦難を受ける救い主として生まれ、よみがえった主として、教会との結合の座、さばきの座につくことを意味しています。

エリダヌス座:この星座は、オリオンの足元から右や左と流れ出て、川のようですが、その先がわからず、暗黒の世界が待ち受けているように不気味です。この川はエリダヌス、すなわち、さばきの川を意味しています。聖書を見ると、いたるところにさばきの川の描写があることに気づきます。預言者ダニエルは「火の川が流れ出ていた。」と表現しています。(ダニエル書7章10節)さばきの言葉は人類への警告だと思われます。しかし、一方で、愛なる神は最後の審判から永遠に逃れる道を備えておられます。それが救い主キリストを信じて救われる道です。それは慰めのオアシスである永遠のいのちの川に身をゆだねることなのです。


おうし座:この図は原始時代の激しく力強い猛牛をあらわしています。イエス・キリストのさばきの姿という一面を示しています。主星である赤い一等星アルデバランは、雄牛の右目に輝いており、「統治者」の意味をもっています。イザヤの預言の言葉があります。「見よ。主の日が来る。残忍な、怒りと憤りの日が。大地を荒廃させそこから罪人を絶つために。天のもろもろの星とその星座は光を放たず太陽は昇っても闇に閉ざされ月も光を輝かさない。」(イザヤ書第13章9~10節)このおうしの肩のところにプレアデス(和名スバル)星団があります。肉眼で6こほど見えますが、ギリシャ神話では7人姉妹とよばれています。教会の歴史の中では、これをノアの箱舟としたり、また、ヨハネの黙示録にでてくる7つの教会(同1章16節)を象徴しているとみた記録があります。

ペルセウス座:旧約聖書ミカ書2章13節に次の言葉があります。「打ち破る者が、彼らに先立って上ると他の者も打ち破って、門を通り、外に出る。彼らの王が彼らに先立って進み主がその先頭に立たれる。」この打ち破る者がここに描かれた勇者ペルセウスの名です。頭にヘルメット、足には翼をもち、右手に武器をかかげ、左手にメドウサの頭をもっています。この星座の名は、勇者の足先にあるアティクス(打ち破るものの意味)からきたといわれています。β星アルゴルは「悪霊」を意味しており、くじら座のミラと同じく変光星です。キリストは永遠に変わることのない権威によって悪魔を支配し、来るべき終わりの日には、ついに悪魔を永遠の滅亡へと追いやってしまうのです。救い主キリストは、レビヤタン(水中の怪物・くじら座)を打ち砕き、メドウサの頭からアンドロメダを引き離し、教会をカシオペヤの王座につけたのです。二重星団はとてもきれいな2つの散開星団です。

くじら座:この絵は,海の中に住む巨大な怪物です。大きな頭、口、足、そして鯨のような体と尾をもち、魚たちを食い荒らしています。これは教会にとって大敵であり、迫害者であるこことを示しています。この星座で特色のある星は、ミラといわれ、2等星ぐらいの光を放つかと思うと日時が過ぎると、弱い光にかわります。これは詐欺師を象徴し、反逆者を意味しているとされました。今は、悪魔が自由に動き回っています。聖書にはこう記されています。「万物の終わりが迫っています。だから、思慮深くふるまい、身を慎んで、よく祈りなさい。何よりもまず、心を込めて愛し合いなさい。愛は多くの罪を覆うからです。不平を言わずにもてなし合いなさい。」(ペトロの手紙1 第4章7節~9節」


カシオペヤ座:天空にすぐ目につくこの星座は、すべての苦難のきずなから解き放され、天にある栄光に満ち、主と共に座を占めた真の教会の姿を示しています。女王の胸にある星シェダルは「解放されたもの」を意味しています。カシオペヤは鎖につながれたアンドロメダの母であるといわれています。これは天にある教会は地上にある教会の母であることを示しているように思われます。このように、この星座の主題は、解放された教会であり、天上の勝利の教会にあります。1572年11月11日この星座で、昼間でもひときわ明るく見える星があわられました。ティコ・ブライエが観測したので「ティコの新星」と呼ばれています。

おひつじ座:英語のラム(羊)は「偉大、高く上げられた」の意味があり、キリストが教会の主であり、頭である意味に通じます。かってバプテスマのヨハネは、キリストが近づいて来るのを見て、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。」(ヨハネによる福音書第1章29節)と叫んだ言葉とあてはまります。α星は「頭」「高く引き上げられる」を意味し、β星は「傷ついたもの」の意味をもっています。神の小羊イエスが十字架に死にそしてよみがえり、高く栄光の座に引き上げられることを表しています。このように昔から伝えられる星々の意味が、キリストの生涯と一致しているのは、何とすばらしいことでしょう。

アンドロメダ座:女性が手を縛られています。うお座と同じで教会をあらわしています。なぜなら聖書では教会を女性の姿や魚の姿で表現しているからです。ギリシャ神話では、この女をアンドロメダと呼び、その意味は「人々を支配するもの」です。教会は王の王であるキリストの再臨により完成し、永遠の神の国となる日がやってきます。今や教会はこの新しい未来の世界に向かって希望をもって進んでいるのです。しかし、この世にある教会は、平坦な道を歩んでいるのでなく、迫害に苦しめられ、時には破滅の危機にさらされることもあります。しかし、福音の伝道の歩みはとまりません。女性の姿は教会の苦難の歴史を象徴していますが、この女性が、鎖の束縛から解かれ解放されるにちがいありません。アンドロメダ座は教会の豊かな未来を表しているのです。
